【症状編】

Q)子どもが、朝なかなか起きられません。起立性調節障害でしょうか?

A)朝が苦手、という子どもはかなりいます。幼少児では体質的なものですが、思春期になって、朝になかなか起きれずに、ときどき遅刻しそうになったり、遅刻してしまう子どもは、起立性調節障害になっている可能性があります。

 

Q)起立性調節障害にはどのような症状があるのでしょうか?

A)よくある症状は以下のようなものです。

 

  1. 朝なかなか起きられず午前中調子が悪い、午後、夕方から元気が回復する
  2. 立ちくらみ、あるいはめまいを起こしやすい
  3. 立っていると気持ちが悪くなる、ひどくなると倒れる
  4. 入浴時あるいは嫌なことを見聞きすると気持ちが悪くなる
  5. 少し動くと動悸あるいは息切れがする
  6. 顔色が青白い 
  7. 食欲不振
  8. 臍疝痛をときどき訴える
  9. 倦怠あるいは疲れやすい
  10. 頭痛 
  11. 乗り物に酔いやすい

これらの 項目が3つ以上当てはまるか、あるいは2つであっても程度が強い場合には、起立性調節障害の疑いが強くなります。

 

Q)このような症状は、ひどくなったり、ましになったりしますか?

A3)これらの症状は、1日の中でも変化があり、一般的に朝や午前中に悪く、午後から夕方になると軽減します。また日によって症状が悪化することがあります。とくに、天候が崩れる前、たとえば台風の前、梅雨に悪くなります。

 

Q)起立性調節障害になってから、全く勉強しなくなり、成績も下がってしまいました。どうすればいいでしょうか。

A4)起立性調節障害の程度が強くなって、遅刻や欠席を繰り返すような中等症や重症になると、勉強が手につかなくなります。

学習面や行動面では、集中力、思考力、記憶力の低下などがみられ、例えば、単語などを暗記してもすぐ忘れてしまう、読書してもその内容を覚えていない、などがあります。

これは、脳血流が低下するために、脳神経の機能が悪化するためです。あまり焦らず、先ずは病気を治すことを優先しましょう。