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朝起きられないのは、怠けているのではありません。

脳循環・神経調節の機能不全が原因です。

最新の検査による正しい診断と、的確な治療が必要です。

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《《《新刊のお知らせ》》》

図とイラストでよくわかる

子どもの起立性調節障害 

―最新の診断・治療から日常生活のサポートまで―

最近はインターネットの普及もあり、読者の知識がより高度化し、より詳細なODの医学的知識を知りたい、最新情報を知りたい、あるいはもっと詳しいOD子どもの長期的経過を知りたい、という声がありました。

それにお応えするために、『子どもの起立性調節障害』を出版しました。内容的には、初級コース、中級コースを網羅しつつ、さらに理解を深めるため最新の専門的な医学知識にまで及んでいます。内容的に難しいと感じた方は、是非、第1冊目、第2冊目をお読みくださると、第3冊目の理解が進むと思います。

 

《《《これまでの『起立性調節障害』シリーズ》》》

朝起きれない」「からだがだるい」「気分が悪く」「頭痛がして遅刻や欠席をくり返す」・・・、

そんな思春期の子どもがたくさんいます。半分ぐらいは、起立性調節障害という病気です。今世紀になり、新しい検査法が登場し、正確に診断ができるようになりました。

日本小児心身医学会が『小児起立性調節障害診断・治療ガイドライン』を出版しましたが、一般の方には少し難しいので、その参考書として、拙書『起立性調節障害の子どもの正しい理解と対応』中央法規(20094月)を出版しました。

起立性調節障害という名前を聞いたことがない人でも理解できるように、『第1冊目の入門書』として書いています。起立性調節障害は怠け病ではなく、身体の病気ですよ、という基本的知識を得るための初級コースの教科書です。

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では、実際に自分の子どもが起立性調節障害になったとき、また、受け持ちの児童生徒が起立性調節障害になったら、どんな対応やサポートをしたらいいの?

そのために、第2冊目として、『起立性調節障害の子どもの日常生活サポートブック』中央法規(201011月)があります。

いわば、中級コースの教科書です。

 

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起立性調節障害を最も正確に診断できる最新式検査法。



【起立性調節障害を持っている、あるいはその疑いのある子どもたちへ、大切なメッセージ】

                                      2020.4.14

コロナウィルス蔓延による外出自粛と運動不足によって起立性調節障害が悪化しています。

適度な運動やできるだけ身体を動かすようにしましょう。

 

 

新型コロナウィルス蔓延のために、長らく休校になっています。また外出自粛のために、皆さんは自宅にいる時間が長くなっています。

そのため、多くの子どもたちが運動不足になっています。身体を動かさずに、寝ころがってスマホをする時間も長くなっていると思います。

 

このように身体を動かさない状態を続けると、筋肉だけでなく、骨、内臓、自律神経のすべての機能が悪くなります。これを医学用語で『デコンディショニング』と呼びます。自分では気づかないのですが、身体のコンディションが悪くなっているのです。

 

この4月以後、ODの子どもたちの多くが、『デコンディショニング』のために、起立性調節障害が悪化しています。新起立試験の検査データが著しく悪化しているのです。特に脳への血流が低下しています。学校が休みなので、朝にゆっくり寝られ、少し身体がだるくても家でのんびりできるので、心はリラックスして気分はいいのです。しかし一方、身体の機能は非常に悪くなっています。

この状態で学校が再開すると、一気に身体に負担がかかり、元気に登校することができない可能性もあります。

 

起立性調節障害の子どもたちは、他の元気な子どもたちよりもデコンディショニングが起こりやすいので、注意が必要です。学校が休みだからといって、油断は禁物です。

起立性調節障害を悪くしないように、自宅にいるときには、次のことを十分に守りましょう。

 

1)    外出できない場合は、室内でもできるだけ長時間、歩きましょう。

2)    自宅にいるときには、寝そべりスマホはしない。

3)    スマホを見るときは、その場で足踏みをしましょう。できるだけ長くしたほうがいいですが、最低でも5分間ぐらいはしましょう。1日のトータルで、1時間程度やった方がよいでしょう。

4)    掃除を毎日しましょう。自分の部屋や家の掃除をするだけでも運動になります。

5)    洗濯や料理などの家事手伝いも、身体を動かすことになるし、親も喜んでくれるでしょう。

6)    こまめな水分摂取も忘れずに。1時間毎にコップ1杯を飲みましょう。

7)    読書や英語のリスニングの勉強は、足踏みしながら、やりましょう。

 

学校再開したときに、困らないように、毎日少しずつ実行しましょう。

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自転車利用時の注意点や、サイクリングの効果について 2021.1.19

 

最近、当グループのtwitterにもアップしましたが、寒い日の自転車通学は危険です。
全国的に寒い日が続き、大阪でも今朝は道路が凍結していました。
とても滑りやすく、自転車通学の高校生が転倒し顔を怪我していました。
所々に凍結していると、気付きにくく危険です。
今回さらに、自転車利用時の注意点や、サイクリングの効果について、アップしました。
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ODの人も、自転車を運転する機会が多いと思います。その際には以下の点に注意をしましょう。高校生では通学時に自転車を利用する人が多いと思います。
一般の人が自転車に乗る場合、通常の事故に出会う危険性があり注意が必要ですが、それに加えて、ODの人では、以下の点に注意をしましょう。
【1】登校時に自転車を利用する場合、遅刻しそうになると、必死にペダルを漕いでしまいます。自転車は楽なので早くペダルをこぐと急激な筋運動のために一時的に血圧が急激に低下する危険があります。さらに予想以上に心拍数が高くなって動悸が激しくなり、しんどくなることがあります。急がないように、余裕をもって出発しましょう。
【2】交差点の赤信号で待つ場合、自転車から降りずに立ったままでいると、下半身に血液が移動して血圧が低下する可能性があります。それで失神する危険性があります。信号待ちなどでは、自転車から一旦降りて、足クロスや足踏み動作を行って、下半身への血液移動を少なくしましょう。
【3】これまでに自転車事故のケースがあります。サイクリングの最中の出来事です。上り坂の後に、長い下り坂があり自転車をこぐのを止めていました。急に意識が無くなり、転倒し、気が付いた時は、病院の救急室だったようです。中には、頭部打撲で軽度の脳出血を起こしたケースもありました。
サイクリングでは汗をかき、脱水症になりがちになり、血圧も下がります。さらに、足でペダルをこがない下り坂では、足の筋肉に血液が移動して、さらに血圧低下し、脳血流が低下して、意識を失う危険性が高くなります。この事故は、冬の寒い日に起こっているので、季節に関係なく、サイクリングは注意してください。
【4】過去の国内外の研究をレビューしてみても、サイクリングが他の運動種目(ランニング、ウオーキングなど)に比べて、ODへの治療効果が高い、という報告は、現時点で見当たりません。家で寝そべって運動しないよりは、自転車で外出する方がまだましですが、ウオーキングよりも自転車が効果があるというエビデンスはありません。当グループに受診している患者さんの中で、サイクリングでODの検査データが改善したというケースを経験していません。
以上から、『ODの治療方法としてのサイクリング』は積極的には勧められません。サイクリングの効果がないわけではありませんが、サイクリングをする際には、上記の注意点をしっかり守ってください。
失神による事故の発生を考えると、サイクリングより、ウオーキングの方がはるかに安全でしょう。
当グループでは、毎日のウオーキングの方が、ODへの治療効果がはるかに高いと考えています。なぜなら、毎日の朝と夕方に30分のウオーキング(1kmを10分の速足)を約2年以上続けて、フルドーズの薬物療法を完全に中止でき、朝もスッキリ起床できるようになり、検査データも正常化した成人例を経験しています。ウオーキングを継続している間、再発もありません。
通学や、ちょっとした外出では、できるだけウオーキングをするように心がけてください。ただし、無理をしないで、5分~10分から始めてくださいね。

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