これらのタイプがどの程度存在するのか、下の【図--1】に示しました。
約5年間に受診した228名の不定愁訴の子どものうち、44名が起立直後性低血圧、21名が体位性頻脈症候群でした。神経調節性失神は3名でした。
起立直後性低血圧と体位性頻脈症候群が多く、起立直後性低血圧が少し多いようです。
不定愁訴の子どもの中でハッキリとした自律神経機能異常が約1/3に存在することがこの検査で明らかになりました。
これらの患者さんでは治療方針が確定しますので、大変に有用な検査だと思います。
このフィナプレス起立試験は、無侵襲でしかも病態がはっきりするので、たいへんに優れた検査だと思います。
ただ、この検査は大阪医科大学小児科でしかできないので、早く国内に普及すれば良いと考えています。
医療機関を受診した不定愁訴小児228名中68名(29.8%)を能動的起立試験で起立性調節障害(OD) と診断しました。
医療機関を受診する病的レベルの不定愁訴小児にはなんらかの自律神経機能異常が存在する。
診断は、起立直後性低血圧(起立性調節障害のサブタイプ)
交感神経活動 血管系は低下、心臓系は上昇
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アンバランス